備忘録も兼ねた「本の感想目次」はこちら                                           

2009年09月16日

「ガラスの仮面」(第44巻) 美内すずえ

ガラスの仮面 44 (花とゆめCOMICS)
ガラスの仮面 44 (花とゆめCOMICS)
白泉社 2009-08-26
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star苦しいですね
starこれ以上がっかりさせないで
star亜弓さんが…

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 わずか7ヶ月で新刊を拝めるとは有難いかぎりだが、老後の楽しみが減るので、美内センセーには細く長く頑張って頂きたいところである。
 とはいえ、一部ではボツになったと噂されていた「亜弓さん失明ネタ」が満を持して(?)登場。完結にはまだしばらく時間がかかりそうである。よかったよかった。

 話しの展開がトロいことを除けば、まあまあ楽しめたが、「おいおい」と思ったのは亜弓さんが月影千草から水をもらうシーン。いくら何でも、あれは無邪気過ぎ。これでは、全くの凡夫である。マヤとの差異を描くにしても、ちょっとはライバルの非凡っぷりを見せてナンボ、では。

banner_01.gif← メアドの交換くらいしてもいいのでは? > マヤと紫のバラの人 
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2009年01月28日

「ガラスの仮面」(第43巻)美内すずえ

ガラスの仮面 43 (43) (花とゆめCOMICS)
ガラスの仮面 43 (43) (花とゆめCOMICS)美内 すずえ

白泉社 2009-01
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starああ!
star永遠に出ないんじゃないかと思った(笑)
starネームをくれ!

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 前巻が6年振り、本巻が5年振り。この御無沙汰ぶりに驚愕。
 『死霊』みたいな文芸作品ならともかくーーって一行たりとて読んでないので全く想像だけどーーこういうエンターテイメント系大河作品ってえのは、例え細々とであっても書き続けてないと二進も三進も行かなくなるのが普通。5年も6年も間隔が空くと作者本人の気力が萎えて中絶しても全く不思議ではない。
 
 全盛期のページターナーぶりには、そりゃ遙かに及ばないが、それでも十分に読ませるのは流石。完結してしまうと老後の楽しみが1つ減るような気がするので、美内すずえ先生がこちらより長生きして延々と書き続けて下さることを希望。

banner_01.gif← 現在のペースだと、100巻到達は24世紀初頭
posted by omsoc at 02:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月06日

「おおきく振りかぶって」(第11巻)ひぐちアサ

おおきく振りかぶって Vol.11 (11) (アフタヌーンKC)
おおきく振りかぶって Vol.11 (11) (アフタヌーンKC)ひぐち アサ

講談社 2008-10-23
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star西浦バッテリーの新たなる課題
star本のカバーを取るのもお忘れなく(笑)
star面白い

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 オレのいうとおり投げるだけだから

 ザコ相手の4回戦はサクッと流し、強豪相手の5回戦に突入! の第11巻。
 前巻の最後のコマで宣言されていた通り、今回のキーパーソンはキャッチャー・阿部。どうもこの先、一筋縄ではいかない試練を作者は用意しているっぽいが、メゲずに頑張れ、千秋!(←違う)

banner_01.gif← でも、投手・三橋のメロメロぶりは、最初期ののだめを彷彿とさせませんか??

posted by omsoc at 01:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月29日

「舞姫 テレプシコーラ」(第2部第1巻)山岸凉子

テレプシコーラ/舞姫 第2部1 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)
テレプシコーラ/舞姫 第2部1 (MFコミックス ダ・ヴィンチシリーズ)山岸凉子

メディアファクトリー 2008-07-23
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star相変わらずうまい山岸先生
star整形の訳ない
star待ってました〜♪

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 待ちに待った第2部、ついに開巻。
 時は流れ、第1部では中学2年生だったヒロイン・六花は高校1年生へと成長。そして海外のコンクールへ挑むーー第2部の幕開けとなるこの巻はいわばプロローグ。ヒロインが成田空港からコンクール会場となるローザンヌへと向かう、というそれだけの内容。しかし、「それだけ」のそこかしこに彼女が巻き込まれそうなトラブルの種が、さながら絨毯爆撃の如くばら撒かれ、いつ直撃弾となって爆裂するのか、読むこっちはハラハラし通しである。そんじょそこらのスリラー小説なんかより、よっぽどサスペンスフル。電車の中で読んでいて、危うく乗り過ごすところであった、という程に一度読み出したが最後、なのである。
 第1部から第2部の間にあった出来事は、六花の回想という形で挿話的に示されるが、それは本筋の緊迫感を損ねぬよう絶妙に配置されており、こちらの語り口からだけでも作者の名人芸に酔い痴れることが出来る。次巻が出るまで半年以上待たされるのか、と考えると気が遠くなりそうだが、お楽しみはまだまだこれから。とまれ、山岸先生が末長くご健筆であらせられることをお祈りするばかりである。

banner_01.gif← しかし、このお歳で(失礼!)、まだ「成長過程」にあるようにも見えるのは、どういうことなんでしょうか……

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2008年01月12日

「おおきく振りかぶって」(第9巻)ひぐちアサ

おおきく振りかぶって Vol.9 (9) (アフタヌーンKC)
おおきく振りかぶって Vol.9 (9) (アフタヌーンKC)ひぐち アサ

講談社 2007-12-21
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star試合と試合のあいだの時間〜〜〜
star既刊本を一気に読んでしまった・・・。
star初めてハマった野球漫画です

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 「アフタヌーン'06年5月号から8月号分を収録」って、つまりは1年半近い連載分を溜め込んでいる勘定になる。この刊行ペースの鈍さは何故? あんまり遅いからチェックを怠っていて、新刊が出ていたことに今日の今日まで気付かなかったぞよ。

 P153の誤植にはちょっと驚いた。一瞬、こっちがそこまでの展開を把握し間違っていたのかと思った。ミステリで言えば、「トリックに関わる部分にミスプリントが」みたいなもんだ、ってそこまで致命的なことでもないか。でも、普通、校正段階で誰かが気付きそうな類の「ミス」だと思うけど。
 こんなことが気になってしまうのは、相変わらずの緻密な構成で押してくる『おお振り』ならでは、ということかな。次は早く出してね!

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2007年05月28日

「おおきく振りかぶって」(第8巻)ひぐちアサ

4063144518おおきく振りかぶって Vol.8 (8)
ひぐち アサ
講談社 2007-05-23

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 もう 球のスピードも回転数も落ちて
 それでも投げてるイヤなヤツに
 なんでやさしいこと 言ってくれるんだ!?


 桐青戦、ついに決着。不覚にも、何度も目頭が熱くなったぜ。
 それはさておき、目次に記してある章題を見てしまうと、勝敗の行方がバレバレ。試合の結末が分かってしまうと、息詰まる緊張感はやはり半減である。最初の1ページをめくったら、決して右ページに視線を走らせないことを推奨。

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2007年04月09日

「神童」さそうあきら

4575724912神童 (1)
さそう あきら
双葉社 2003-12

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 耳と目って…つながってんだね

 「この人物は神童である」という描写に説得性があるので、まあ傑作。文庫版で全3巻と短い点はポイント高し。
 波乱の果てに主人公が辿り着いた最後の1コマはなかなか感慨深いものがある。ただ、序盤・中盤に比べ、終盤の展開が結構慌ただしい分、感慨がちょっとあっさりめ。もう少しページ数をかけて、じっくりと主人公の足跡を描いて欲しかった。

 爆発的に売れるかどうかは掲載誌と絵柄によるのかも、てなことを漠然と思った。
 ま、それはそれとして、最近の『のだめ』は「フツーのラブコメ」だよね、と感じる方は、『神童』の第1巻をちょっと手に取ってみてはいかがだろうか。

===========

 映画版のキャスティングについて。
 主人公の母親役が手塚理美ってのは、ちょっと綺麗どころ過ぎる気が(主人公役の成海璃子も綺麗過ぎると思うけど、まあ許容範囲内?)。私の勝手なイメージは室井滋なんだがどうだろう。

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2007年01月28日

「舞姫 テレプシコーラ」(第10巻)山岸凉子

484011661X舞姫(テレプシコーラ) 10 (10)
山岸 凉子
メディアファクトリー 2007-01-23

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 「『身近な人物の死』という衝撃が主人公を大きく変化させる」というモチーフは、最早使い古されたものである。しかし、ここに至るまでの書き込みが生半可でないので、「なんだよ、これ」という批判めいたことを言う気にはさらさらならない。紆余曲折の果てに主人公が辿り着いた最後の1コマ、そして「第一部 完」の文字が胸に染みる。

 『アラベスク』という名作がありながら、再びバレエを題材として選んでどうするよ、と連載が始まった時点では思ったものだが、それよりも数倍の深みを感じさせるプロット(『アラベスク』は、端的に言ってしまうと主人公ノンナの物語でしかないが、『舞姫』には複数の人物に彼ら彼女らなりのストーリがきちんと見て取れる)に驚嘆を禁じ得なかった第一部。ただ、「ある種のショックが主人公を成長させる」という落とし所は、「やっぱり『アラベスク』じゃん」なので、第二部以降では更なる飛躍を期待したいーーなんてことを思ったりもする。我が儘で贅沢な希望ですかね。

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2007年01月25日

「おおきく振りかぶって」(第7巻)ひぐちアサ

4063144372おおきく振りかぶって Vol.7 (7)
ひぐち アサ
講談社 2007-01-23

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 強豪・桐青高校との試合は終盤に突入、の第7巻。おおお、熱くなるぜ。
 「知力の限りを尽くして試合を行う」という内容にこの作品のキモがあると思って無邪気に読んで来たのだが、ここに至ってそれは誤っているような気がしてきた。
 「知力の限りを尽くすには、強い精神力が必要」という根底の部分をしっかり描いているのがキモ。そして、その強い精神力が養われた過程が、前段できっちり呈示されているのも重要。崩れそうになりかける心を幾度も立て直す球児たちの姿に非常に説得力があり、説得性があるがゆえに、彼らの姿に胸揺さぶられずにいられない。

 巻末の「次巻予告」はちょっと鳥肌立った。あの見開き1ページの大ゴマを見ているだけで、ワクワクドキドキしてくるぞ。

 最後に1つだけ。第6巻もそうだったけど、志賀センセー(部長)と篠原嬢(マネージャー)、君たち、存在感なさ過ぎだ! (こやつらを描くところまで手が回らない回したくないって気持ちは分かりますけど)

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2006年12月21日

「アマリリス」岩館真理子

4088646193アマリリス 5 (5)
岩館 真理子
集英社 2005-12-19

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 登場人物たちのウソと思い込みによって生じる勘違い行き違いで、殆ど全編を埋め尽くしたラブコメディ。
 2巻目までは素直に楽しめるんだが、3巻目以降「勘違い行き違い」の暴走が激しく、誰がこの時点でどういう勘違いをやらかしているのかをトレースする気力が段々失せてくるのが難。連載誌であった「YOUNG YOU」休刊の煽りを喰らったためか、急転直下的に5巻で終わってくれたおかげで何とか最後まで読み通せたけど、更に続いてストーリーがより混迷の度合いを深めていたら投げ出していたと思う、多分。
 「三谷幸喜作品だったらどれでも無条件で受け入れ可」という人はチャレンジしてみてください。
posted by omsoc at 03:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月11日

「うつうつひでお日記」吾妻ひでお

4048539779うつうつひでお日記
吾妻 ひでお
角川書店 2006-07-06

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 アル中から立ち直り社会生活を営めるようになったけれども、仕事は殆どなく、TVと読書に明け暮れるーーという大先生の日々を淡々と描いたエッセイ漫画。
 前作『失踪日記』は「失踪したりアル中になるのも悪くないなあ」と思わせてくれる作品であったが、今回は「引きこもりも悪くないなあ」と思わせてくれる(正確には吾妻センセーは「引きこも」ってはおられませんが)。読書中、荒んだ日々を送るこちらの心に、何かがしみじみと染み込んでくる様は、悟りを開いた高僧に教えを説いてもらっているようですらあった。ありがたやありがたや。

 石原さとみと小倉優子(2004年後半から2005年初頭当時)がセンセーのツボだったらしい、というのにはすげえ納得した。『失踪日記』の続編は1ページたりとて書かれてないそうなので、のんびりと待とう。

 吾妻センセーと川原泉は、何となくキャラクターが似ていると以前から思っていて、本書読了後、その意を更に強くしたのだが、賛同してくれる人はいるだろうか。
posted by omsoc at 01:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月13日

「不思議な少年」(第5巻)山下和美

4063725391不思議な少年 5 (5)
山下 和美
講談社 2006-07-21

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 大昔に読んだ第1巻に「うーん」と首を捻ってしまい、続きを読もうとは思わなかった。
 だが、昨年末発行の「このマンガがすごい!2006 ・オトコ版」で22位(まあ、微妙といえば微妙な順位だが)とそれなりに票を集めていたので、自分の読み方が悪かったのかも、と反省して最新刊にチャレンジしてみた。

 ……チャンレジなんてするべきはなかった。いつかどこかで読んだことのあるような話ばかりが無間地獄のように続くだけ。ストーリーの切り口語り口に目新しいものがあるわけでもなく、この作品のどこをどう楽しんだらいいのだかさっぱり分からないまま読了。やっぱり、こちらの読み方が悪いのか。
 「この作品は山下和美のライフワーク」という説があるらしいんだが、それは「漫画家人生、投げました」という暗喩?
posted by omsoc at 00:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年08月03日

「月館の殺人 下」佐々木倫子 綾辻行人

4091883338月館の殺人 (下)��
綾辻 行人 佐々木 倫子
小学館 2006-07-28

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 上巻の最後で明らかにされるアレ(但し、原理的にほぼ同様と言うべきアイデアは、これで言及されているので、オリジナリティを問題にするのであればポイント低め)を超える仕掛けがないので、下巻は結構つらかった。動機がアレだけ、というのはいくら何でもひどいので、何か捻りがあるに違いない、と期待しつつ読み進めたけど、結局アレのまんま。ビジュアル作品ならではの伏線のいくつかに見るべきものはあれど、「ミステリ作品としては不出来」としか言い様がない。
 しかし、ミステリ的に優れたネタがあったら自分で小説を書くときにとっておくよな、やっぱーーと思えば、腹も立つまい。いや、ホント、上下巻合わせて1000円程度だったら、許せた。

 コミックとしての出来は、と言うと、痩せても枯れてもさすがは佐々木倫子。ということで、これは彼女の単独作だーーと思えば、腹も立つまい。いや、ホント、上下巻合わせて以下略。

 造本にはちょっとビックリした。同じことが施されているのを見落としたか、と思い、慌てて上巻を見直しちまったい。
posted by omsoc at 02:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年06月14日

「海猿」佐藤秀峰

4091936725海猿 (2)
佐藤 秀峰
小学館 2006-04

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 文庫版(全5巻)にて読了。第1巻をすっ飛ばして読んでしまったので、曲解している点があるかもしれない。
 という断り書き付きの感想。

 中盤くらいまでは、まあ、そこそこの出来だと思うが、後半、一気にイロモノ珍作化。特に最後のエピソードがスゴくて、怒濤のB級マンガ大行進状態にバンザイ三唱。
 もっとも、作者の方に「B級」という意識は多分なく、「感動的で熱い人間ドラマ」を描き上げた気になっていると思しき形跡がそこかしこに散見される。であるからして、その勘違いっぷりを堪能する、という楽しみ方も可能。当方は、思い入れたっぷりで独り善がりな絵(例えば、文庫版第5巻の12ページや90ページの荒唐無稽な飛行機雲)を見て、涙しそうになった。
 まあ、根がごく真面目な人は読まない方がいいように思う。見世物小屋を覗くのが好き、という方は是非どうぞ。
posted by omsoc at 23:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月10日

「クロカン」(〜2巻)三田紀房

4537097418クロカン―桐野高校野球部監督 (1)
三田 紀房
日本文芸社 1997-08

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 「おおきく振りかぶって」私の感想に対して、ありがたいコメントを頂いたので、取り敢えず2巻まで買って読んでみた。

 先日出た「このマンガがすごい!2006 ・オトコ版」に載っていた作者・三田紀房のインタビューで彼自身が、「『ドラゴン桜』はてっとり早い話『クロカン』ですから」と言っていたように、『ドラゴン桜』のプロトタイプと言えば、まあ、そうかも。少なくとも、主人公の高校野球監督は、顔といい性格といい、まんま「ドラゴン桜」の桜木。
 しかし、指導される側の高校球児は地区大会の決勝戦まで進出するくらいのレベルに既に達したところから話が始まるので、レベルアップによる達成感はあまりないし、実践的な練習法が盛り込まれているわけでもないので、さほど面白味は感じなかった。
 もっとも、2巻の途中で、主人公は本当の弱小高校に移り、そこでの活躍が始まるので、面白くなるのはこれからなんだろうな。マンガ喫茶辺りで見掛けたら読んでみよう。
posted by omsoc at 02:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月01日

「おおきく振りかぶって」(〜3巻)ひぐちアサ

4063143422おおきく振りかぶって (1)
ひぐち アサ
講談社 2004-03-23

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 「Something orange」で絶賛されており、(一部の)世間でも熱狂的に流行っているらしい、ということで手に取ってみた野球コミック。取り敢えず、第3巻まで読了(現在第5巻まで発売)しただけだが、なるほど、これは面白い。
 「ID野球」なる言い回しが巷を賑わせてから相当の年数が経ったように思う。現実の野球はそんな時代なのに、肉体の力を競う、言うなれば「スポーツ」としての野球だけでなく、頭脳面・戦略面での戦い、即ち「ゲーム」としての野球まで描いた野球コミックは、さほど多くないと思う。
 この手の野球コミックの嚆矢は、私の知る範囲では「4P田中くん」(七三太郎・川三番地)(の後半)だと思う。しかし、「4P」連載当時は、まだこのタイプの野球コミックに対する読者ウケがイマイチだったのだろうか。回を追うにつれ「『ゲーム』としての野球」の要素を色濃くしていった「4P」は、それと共に掲載誌上での順序がどんどん後ろに下がり、最後はあえなく打ち切り臭い終結を迎えたーーてなことを思い出すと、ようやく読者が現実の野球に追いついたのかな、なんてことを思ったりする。

 「おおきくー」の優れた点は、「『ゲーム』としての野球」の描き方の上手さに留まらない。例えば、実践的で説得性のあるトレーニング法の示し方は「全国高校球児必読!」と言わんばかり。「野球版『ドラゴン桜』」という感があり、つまり今の読者のニーズをよく理解していると思う。
 キャラの立ち方も結構しっかりしていて、特に志賀センセーは最高だ(「今 篠岡は すっごい α波出てる」には悶絶して笑った)。

 ところで、ビッグコミックスピリッツ連載中の「ラストイニング」(神尾龍・中原裕)も、私には結構面白い。「おおきくー」が好きな方だったら、こちらもイケるのでは、と思う(ハズしたら、スイマセン)。
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2005年08月30日

「メフィストの漫画」喜国雅彦 国樹由香

4062130521メフィストの漫画
喜国 雅彦
講談社 2005-08

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 キクニ・クニキ夫婦のミステリ系マンガを、雑誌「メフィスト」に掲載分を中心に集めた作品集。こうして通して読むと、ミステリパロディ漫画を描かせると、喜国雅彦の右に出る者はいしいひさいちくらいしかいないかも、と思わされる(この方面の作品を継続的に描いているのが、この2人だけ、という気もしなくもないが)。

 ところで、冒頭の「疑惑の影」。犯人の目星はついたんだが、うーん、こんなミエミエのオチをキクニが持ってくるとは思えないんだが、さて?
posted by omsoc at 01:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月26日

「月館の殺人 上」佐々木倫子 綾辻行人

4091885810月館の殺人 上 (1)
綾辻 行人 佐々木 倫子
小学館 2005-08-10

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 高校卒業を間近に控えた雁ヶ谷空海は、先日唯一の身寄りとも言うべき母を亡くし天涯孤独の身。そんな彼女の前に突然現れた弁護士、中在家。生前の母から死んだと聞かされていた祖父は実は北海道で存命であること、そして財産相続の話があるので、空海に祖父に会いに北海道を訪れて欲しいことを、中在家は彼女に告げる。祖父に会うべく北海道に渡り、そこで乗車することになった豪華寝台特急〈幻夜〉、乗り合わせた6人の乗客たち。はたして〈幻夜〉で過ごす一夜の間に、空海を待ち受けるものは?

 まだ上巻なので、評価は差し控えたいが、最終頁のヒキはお見事。こりゃ、下巻(ん? 「中巻」という可能性もあるのか)が楽しみだね。細かい点は詳らかでにされてないが、コミックだから成立し得た仕掛けは(小説でも出来なくはないとは思うが、よほど上手くやらないとアンフェアになりそうな気がする)、さすが綾辻行人。
 「佐々木倫子とミステリ」という組み合わせはどうなんだろうか、と読み始める前は思わなくもなかったが、全くの杞憂。よくよく考えると、「「動物のお医者さん」には、「xxをやったのは誰?」というのが主題の「犯人探し」的な話がちょくちょく混じっていたので、既に「実績」はあったわけだ(話を組み立てたのは原案の小林光恵だろうが、それをキチンと絵にした、という意味での「実績」)。
 ところで、弁護士・中在家と車掌の顔がとてもそっくりなんだが、やはり「一人二役」トリック?
posted by omsoc at 01:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月23日

「失踪日記」吾妻ひでお

失踪日記
吾妻 ひでお
イースト・プレス 2005-03


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 漫画家・吾妻ひでおの2度に渡る失踪、そしてアル中発症とその治療入院を描いたノンフィクション(?)漫画。
 吾妻センセーの新作が読めるなんて! とかいうことはさておき、これはかなりの傑作。最初のコマに「この漫画は人生をポジティブに見つめ、なるべくリアルズムを排除して描いてあります」「リアルだと描くの辛いし暗くなるからね」と書いてあることに象徴されるように、作者は自分をキチンと客観化している。だから、読み手のこっちは、深刻にならず、わははと気楽に笑って読むことが出来る。あまつさえ、「楽しそうだなあ。これだったら失踪したりアル中になったりするのも悪くないなあ」と思ってしまう程だ。実際は遙かに悲惨だろう、ということを自戒の念をこめて記しておきたい。
 アル中入院の顛末は、更に続編として描かれる予定らしいので、発刊を楽しみに待ちたい。
posted by omsoc at 22:02| Comment(0) | TrackBack(2) | 本(コミック) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年01月18日

Death Note(今週分)

 「少年ジャンプ」掲載中の漫画。
 名前を書くだけで人を殺す事の出来るノートを手に入れ、この世の「悪人」を一掃しようと企むキラ=夜神月と、キラを追うナゾの名探偵Lとの息詰まる頭脳戦が見物の差サスペンス漫画!

 だったんだが、「第2のキラ」が登場した辺りから、「おいおい」と個人的には思っていた。というのは、「第2のキラ」の行動が一種の「ノイズ」となって、夜神月とLとの「純粋な一騎討ち」の要素が薄まり、緻密さに欠けて来たように感じていたからだ。
 いわんや、最近の展開に至ってはもう……であった。まあ、これはこれで面白くはあるんだが、「変化球で逃げてしまったか」という印象だったのだ。


 、である。
 今週のジャンプを今日になって買って来て、読んでぶったまげた。より正確に言えば、最後のページをめくった瞬間、である。その刹那、私は悲鳴を上げた。こんな展開が待っていたとは! 嗚呼、ネタバレになるので書けないのが残念だ。
「変化球」と思っていたのは、全てここに至るまでの伏線。かくして、作者の放った豪速球はキャッチャー、審判をなぎ倒し、バックネットを突き破り、更に観客席のコンクリート床をぶち抜いて球場外に飛び出して行った。バッターボックスに立つ読者は呆然と見送るのみである。このそんじょそこらのミステリーでは太刀打ち出来ない、この乞構成力。今年度の日本推理作家協会賞は、この大傑作漫画に与えて頂きたい。

 それにしても、こんな思想的に問題アリアリな漫画、よくジャンプ編集部が許可したよなあ。それから、もしアニメ化に、なんて話が出て(既に出ているとは思うが)、もし実現した時、親は子供が見ることを許可するんだろうか。
 
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