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2010年08月22日

「僧正殺人事件」ヴァン・ダイン

僧正殺人事件 (S・S・ヴァン・ダイン全集) (創元推理文庫)
僧正殺人事件 (S・S・ヴァン・ダイン全集) (創元推理文庫)S・S・ヴァン・ダイン 日暮 雅通

東京創元社 2010-04-05
売り上げランキング : 19200

おすすめ平均 star
star黄金期の一大傑作!
star「だあれが殺したコック・ロビン?」
starヴァン・ダインのイチオシ!

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 「夏休みは原典に還ろう!」ということで(誰もそんなことは言ってません)、ウン十年ぶりに再読。いや、単に創元推理文庫の再刊で気になっただけです、ごめんなさい。
 再読してビックリ。こんなに空疎なシロモノだったとは。泣く子も黙る古典名作の筈なんだが、こりゃ、単なる「古典」だ。「名作」と呼ぶにはあまりに厳しい。
 巻末収録の解説が、的確で感心してしまった。書いたのは山口雅也だから当たり前か。
 
『僧正殺人事件』の魅力・読みどころを端的に要約すると。イギリスの伝承童謡マザー・グースを初めて題材として本格的にミステリに採用して、無類のサスペンスを醸成したアイディアの妙ーーということになるだろうか。

 全くもってその通りなんだなあ。つまり、あくまで「マザー・グースを初めて本格的に『採用』」という点に限ってこの作品の創意工夫があるわけで、「どう使ったか」については、呆れるくらいに何もない。「単に童謡をなぞって殺してみました」って、なあ。
 これは「童謡殺人」の部分に限ったことではなく、本格ミステリとして読むべきところは殆どゼロ。伏線とか手掛かりなんて皆無だし、ファイロ・ヴァンスの推理はとても論理的とは言い難くーーなぜに、これを「本格ミステリ」とラベリングしているのかと、東京創元社にお伺いのメールを出してみたいくらいである。
 ミステリ初心者が読むと、これはこれで感動出来るのだろう。オールタイムベストでは、未だに上位にランクインすることが多いし、ガイドブックの類も「まずは基本」みたいな形で勧めるので、「まだ純情無垢な頃に読む → 感銘を受ける → その記憶が美化され固定される」というインフレスパイラルみたいな循環構造が出来ているのかも。
 なので、今やすれっからしのミステリ読みとなった方々に改めて再読することを強く勧めたい。皆さん、いつまでも騙されたままではダメだっ!

banner_01.gif← ついでにエラリー・クイーンの偉大さもよく分かるでよ
posted by omsoc at 03:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月06日

「天冥の標 II 救世群」小川一水

天冥の標 2 救世群 (ハヤカワ文庫JA)
天冥の標 2 救世群 (ハヤカワ文庫JA)小川 一水

早川書房 2010-03-05
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おすすめ平均 star
star一変
star驚きの急展開
star面白いなんて言ったらもったいない

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 全10部とされている『天冥の標』シリーズの2作目。私はこの作者さんと相性が合わないことを学習済みなので、シリーズそのものに興味はなく読む気もさらさらなかったのだが、本作に関しては「単独で読んでも可」「パンデミックものの傑作」という評判を聞いて、手に取ってみた次第。

 ……あたしゃ、SFが読みたかったんだが、これじゃ、近未来ポリティカルノベルじゃねーか。ウィルスの出自とか、全世界的蔓延を防ぐための手立てとかに「センス・オブ・ワンダー」的なものを期待するのはSF読者の端くれとしてはごく自然なことではなかろうかと思うのだが、そういう期待には殆ど一切応えてくれまへん。思わせぶりに登場するガジェットの幾つかについても「詳細は次作以降!」てな感じで、本作だけ読んでもどうしようもない。かと言って、次作を読みたくなるほど、ネタの引っ張りが魅力的というわけでもなくーー何とも虚しい読書体験であった。

banner_01.gif← 合わない作家とはとことん合わない、ということかな
posted by omsoc at 22:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月05日

刑事コロンボ「死者のメッセージ」

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 先日観た『美食の報酬』同様、これも旧シリーズ最終第7シーズンの作品。やはりミステリ的興趣に欠けるという印象は否めない。
 日本版タイトルにもなっているダイイングメッセージが登場するのが解決編に突入してからで、瞬時にして謎は解かれてしまうのだから、このネタに関して視聴者が推理を働かせる余地は殆どない(もっとも、ダイイングメッセージそのものの出来が芳しいものではないので、長時間引っ張るには辛いものがあるのも事実)。車のキーに関するシークエンスなど、犯人側の行動も杜撰さありありで、こちらの意表を突くようなところからジリジリと真相に迫るコロンボ本来の持ち味にはいささか欠ける。唯一、被害者の夫婦仲が悪かったことを看破するくだりが感心出来た。
 なので、これまた『美食の報酬』同様に、本筋外のネタで楽しむのが吉。コロンボお決まりの「あと一つだけ」を犯人が口にするというのにはニヤリ。犯人のハレの場に現れ、無言有言の圧力を掛けるのもコロンボお得意の手だが、犯人がある種の逆襲をぶちかまし、それにコロンボが見事に応えるという展開もよい。

 犯罪計画自体は微妙だが、この犯人、お涙頂戴風に「見逃してくれ」なんてのたもうてくれる(で、それに対するコロンボの返答がまた素晴らしい)。コロンボとのやり取りという点では、シリーズ中最も狡知にたけた犯人と言っていいかもしれない。

banner_01.gif← 第7シーズンはセルフパロディ全開、ということか
posted by omsoc at 21:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外ミステリドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月12日

「UFO大通り」島田荘司

UFO大通り (講談社ノベルス)
UFO大通り (講談社ノベルス)
講談社 2008-10-07
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おすすめ平均 star
starちょっと甘い評価かも
star横浜時代のミタライ&石岡君が大活躍するファンはたまらない作品
starまずまず

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 御手洗潔ものの中編2つを収録。
 密室の家屋にて、シーツを全身にくるんだ上、手袋・マフラー・ヘルメットを装着し、全身完全防備で怪死した男。そこに、現場の裏山では宇宙人が戦争をしていたという目撃談の謎が絡む表題作「UFO大通り」。
 夕立の降りしきる中、自分の差していた傘を車に轢かせて折ろうとしていた女。ラジオから流れた奇妙な目撃談から、その背後に潜む犯罪を御手洗潔が見事に暴き出す「傘を折る女」。
 
 不可解な現象を数多くばらまいておいて、それらを極力シンプルなネタ一発で、落ち着くべきところに落ち着かせ、綺麗に仕上げるのが島田ミステリの真骨頂ーーと思う向きには、表題作がオススメ。「UFOの正体は道路清掃車」という見立てはあまりに豪快過ぎだが、後半で現れる銀色に染まった死体の謎など、「宇宙人」をキーワードとした奇怪な現象の数々を合理的に説明付ける手腕はさすが御大。
 一方、「傘を折る女」では、『九マイルは遠すぎる』を地で行くような安楽椅子探偵ぶりを御手洗潔が見せ(情報元がラジオという辺りは、御手洗ものでも屈指の短編と定評のある『糸ノコとジグザグ』を彷彿とさせる)、瞬時にして事件解決!と思わせておいて、もう一捻りあるのがなかなか。被害者の発言の数々も読ませてくれます。

 惜しむらくは、重要なネタが2つの中編で被っていること(さらに、このネタは、メインとしての扱いではないが、やはり御手洗もののある中編で既出である)。御大としては「こんな見せ方も、あんな見せ方も出来るんですよ」というつもりで、完全に狙ってのことなんだろうが、やはり驚きは減殺される。もちっと、どうにかならんかったものだろうかーーと平凡な一読者は思ってしまうのである。

banner_01.gif← むしろディープでない御手洗ファンに向いている中編集かも
posted by omsoc at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月07日

刑事コロンボ「美食の報酬」

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刑事コロンボ完全版 DVD-SET 4 【ユニバーサルTVシリーズ スペシャル・プライス】
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 現在NHK BSで毎週絶賛放映中の「刑事コロンボ」。私自身は衛星放送なんぞとは全く縁遠い環境下にあるのだが、加入している妹が録画してDVDを送ってくれた。そんな兄想いの妹の心優しさにむせび泣きしながら鑑賞。

 犯人側の小さなミスを、コロンボがロジカルに(かつネチネチと)突き回し、徐々に核心へと迫る過程こそが「刑事コロンボ」の醍醐味だと私は思っている。しかし、旧シリーズにおいては時代が下るにつれてその醍醐味は薄れる。一方、コロンボ同様に視聴者にも、犯罪を構成するピースの一部が隠され、そこを推理するという、いわゆる普通のミステリの要素が濃くなるように感じられる。
 その意味では、旧シリーズで最後から4作目であるこの『美食の報酬』は典型的な後期作品である。ポイントは「如何にしてワインに毒を盛ったか」というハウダニットに集約されている。ただ、そのトリックがあまりにショボい(そもそも、翌日まで放置していて、鑑識が気付かないなんてことがあるかね?)。コロンボが犯人に仕掛ける罠が、あまりにもミエミエなことと合わせ、シリーズ中では平凡作と評価すべきかもしれない。ただ、コロンボが真犯人に目を付けた最初の切っ掛けというのが素晴らしく、ここだけは全盛期の脚本を彷彿とさせる出来である。

 なあに、ミステリとしてイマイチなら、それ以外のお楽しみでカバーすればいいのだ。これまでも、コロンボが殺人現場でつまみ食いするシーンは多々あったけど、堂々と食事しちゃうーーという展開にはニヤリ。更に、被害者がレストランのオーナーなので、同業者への聞き込みのためあちこちのレストランを訪れ、その都度、食事をご馳走されてご満悦のコロンボは微笑ましい。イタリア語を駆使したり、料理の腕を奮ったりするシーンもあって、「コロンボ」というキャラクターを愛するファンへのサービスは怠りない。日本に関する描写もあるので(正確さはいくらか微妙だが)、細かいネタを楽しむことが出来れば、見る価値はやはりあると思う。

banner_01.gif← お葬式のシーンは大爆笑でした

posted by omsoc at 02:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外ミステリドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月06日

掘削作業

 って、顔に付いている穴を、という意味で、つまりは、「鼻ホジホジ」目撃談である。忘れきった頃に遭遇するんだよな。正に「災害」?
 都内某駅で、地下鉄を待っていたら、隣にいたカップルの女性の方がいきなり「ホジホジ」を始めた、という、まとめてしまえばそれだけの話。しかし、彼氏の方は全く気にならない様子で、そこにちょっくら驚いた。

banner_01.gif← 罰ゲーム、あるいは羞恥プレイの一種、という解釈はどうか
posted by omsoc at 01:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月24日

「密室殺人ゲーム2.0」歌野晶午

密室殺人ゲーム2.0 (講談社ノベルス ウC-)
密室殺人ゲーム2.0 (講談社ノベルス ウC-)
講談社 2009-08-07
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star祝・第10回本格ミステリ大賞受賞
star5作ぐらい続けてほしい
star殺人ゲームはまだ終わらない

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 すごく大昔に読了済みなのだが、感想を書き損ねていたので、ミステリ大賞受賞(これも既に昔の出来事となりつつあるが)を寿いで一言二言。
 方や物議を醸し、方や快哉を叫ばれーーという評判だった前作は本格ミステリ大賞候補に上がり、候補作5本の中で最下位という結果に終わった。それから僅か2年後、続編の本作が見事に受賞。この2作に対する評価の差は一体何なのだろうか、というのが私の素朴な疑問である。
 前作からの継続性(ずらし方)がポイント? 前作がああいうオチなので全く続編なんて予想してなかったよ!(前作の最終頁には"To Be Continued!?"という思わせぶりな一文が躍っていたりするなんてことは、すっかり忘れてた)ということで瞬間的な驚きはあったが、「前作最終章以前の時点に遡った」「別人が行っている」「1/4の賭けに勝利して無事全員生還」くらいのことはボンクラ読者でもパッと思いつくわけで、実際にその「パッと思いつくこと」の1つに該当しているのだから、ミステリ的にはさほど捻ってあるわけではない(余談だが「全く同じハンドルネームを使う」というのはあまりリアルではないように思う。微妙に違うハンドルネームを使うのが普通ではなかろうか)。
 前作と対になる展開は確かに目白押しで、大きなところだけでも、「Q3:切り裂きジャック三十分の孤独」のトリックは前作の「Q5:求道者の密室」の凄まじい忍耐力を彷彿とさせるし、「Q4:相当な悪魔」は前作の「Q7:密室でもなく、アリバイでもなく」のバリエーションに思える。また、同一ネームを持つ人物の振る舞いや末路にも深い対応関係が見られる。ただ、「前作のアレが伏線となってこそ成立する」とか「インパクトが一層増している」というものではないので(むしろ、前作の存在ゆえに衝撃は減殺されている)、「ずれ」という観点で特筆すべきものがあるとは思えない。
 本作が本格ミステリ大賞に値しない、と主張したいわけでは決してない。ただ、本作の魅力はやはり「動機そっちのけの殺人ゲーム」という大枠の設定に尽きてしまうように思える。本作を受賞させるくらいなら、そもそも前作が大賞の栄誉に輝いてしかるべきだったのではーーと感じられて仕方がない。それとも、前作の時点でも、まだ時代の先を行き過ぎていて、2年経ってようやく時代が設定に追いついたということなんだろうか。
 
 「同一作家の複数回受賞を認めない」というルールは、いかにも日本的な発想に基づく悪平等だろうと前々から思っていた。それでも、SF界には星雲賞が、冒険小説界には日本冒険小説大賞があったわけなんだが、そんなところに本格ミステリ大賞が登場。そして、現実に複数回受賞を達成した事例が誕生したことはミステリ界にとって大いに意義あることだろう。2回だけと言わず、3回、4回ともっと受賞回数を増やすような、より一層の活躍を歌野晶午氏には期待しています。
 
banner_01.gif← 「もともと三部構成」ということには心底ビックリした(「綾辻行人データベースAyalist」2010年5月16日(その7)参照)
posted by omsoc at 04:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月17日

「水魑の如き沈むもの」三津田信三

水魑の如き沈むもの (ミステリー・リーグ)
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star最後に失速 -失敗作だと思います-
star民俗ホラーとミステリが同時に楽しめます
star傑作シリーズ

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 「本作が第10回本格ミステリ大賞を受賞」(歌野晶午『密室殺人ゲーム2.0』との同時受賞。ソースは「パン屋のないベイカーストリートにて」2010年5月15日の記事)と知って、心底たまげたomsocである。ふええ。
 「真相を完全に掴み切れないまま、探偵が見切り発車式に解決編を始めてしまう」という展開は一種のギャグだと思うことにするが、それでもこのユルユル感はどうなんだろか。仮説の一つはロジックによってではなく、探偵の犯人候補に対する「印象」で片付けられてしまうというナンセンスさには呆然。重要登場人物の一人である水使竜爾の取った行動は、心理的に殆どあり得ず(あそこまで生贄を捧げることに執念を燃やす以上、樽味市郎の際に失敗したことを察したなら、蓋を目立たぬように釘付けするなどして、二度と同じ過ちを繰り返さぬよう善処するのが普通。小夜子が樽抜けしてしまったということは、何の対処を行わなかったとしか思えず、ご都合主義的としか言い様がない)、肝心の水中密室の謎を読者が論理的に看破することは無理だろう。
 解決編の冒頭で列挙された疑問点も、犯人が二転三転するうちに、解消されたんだかされてないんだか、よく分からないことになって(前後のつながりで「まあ、こういうことか」と想像は出来るが)、とにかくなまじ論理性に配慮したのが裏目に出ている。いっそ、トリックとストーリーで、読者を押し切ってしまうような方向で構成するとよかったんではなかろうか。

banner_01.gif← 半分近くまで事件らしい事件が起きず、後半、一気に物事が進んでしまうバタバタ感もマイナスでした
posted by omsoc at 00:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月03日

「新参者」東野圭吾

新参者
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講談社 2009-09-18
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おすすめ平均 star
star新趣向
starドラマ向き
star飛騨の地ビール・・・

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 決して悪い作品ではないけど、「このミス」で1位に輝くほどの出来かなあ、というのが正直な感想。
 各章が時系列順に並んでいると勝手に思いこんで読み始めたら、実は複雑に絡み合っていることが分かって、その瞬間は「おお! 東野圭吾! なんつう超絶技巧!」と快哉を叫んだけど、そのテクニシャンぶりがミステリの面白さに貢献しているとは思えない辺りが、まず微妙。
 加えて、これを連作短編と見るか、単なる一長編として見るか、という問題もある。前者の立場を取ると、第8章のように単独では殆ど意味がないものがある点が疑問だし、後者だと、真犯人が姿を現すのがちょっくら遅すぎる(今更「ノックスの十戒」でもあるめえ、という見方もあるとは思うが)というのが何とも。という次第で、どちらにしても中途半端で何だか釈然としないのである。

 現在放映中の連ドラについては、ああも愁嘆場たっぷりな作りに仕立て上げてしまう辺り、さすがは日曜劇場だと感心してしまった。感心はしたけど、私にとっては2話分も観ればもうお腹いっぱい。脚本家の方の健闘をお祈りします(コノイチブン、アマリココロガコモッテナイ)。

banner_01.gif← 傑作佳作ではないとはいえ、読むに値する本格ミステリを書き続けている点には、素直に頭が下がります
posted by omsoc at 03:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 本(小説) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月24日

第63回日本推理作家協会賞決定

 この異常な寒さのせいで指がかじかんでブログへの書き込みも滞りがちな今日この頃なんであるが、そんなところに「あの『粘膜蜥蜴』が今年度の推理作家協会賞を受賞!」(ソース例:毎日新聞の記事)というビックリなニュースが飛び込んで来て、凍っていた指も踊り出すってもんだ。
 そりゃ、以前、「作りの緻密さはそこいらのミステリー顔負け」と書いたけど、こんなエログロドロヌラなキワモノミステリの枠組みに収まらない孤高の作品に賞を出すとはどういうこったい、とも正直思うわけさな。
 で、慌てて、日本推理作家協会のウェブページを確認。そこによると候補作は

  飴村  行『粘膜蜥蜴』
  佐藤 正午『身の上話』
  貫井 徳郎『乱反射』
  湊 かなえ『贖罪』
  米澤 穂信『追想五断章』
 
だそうで、『追想五断章』と『粘膜蜥蜴』しか読んでないヤツがコメントする資格はないのは百も承知だが、それでも直観と印象でコメントしてしまうと「こういう面子から選ぶなら、『粘膜蜥蜴』になるのは、ある意味、必然か」という気がしてきて、勝手に納得。
 ただ、同時受賞となった『乱反射』の単独受賞とする選択肢もあったわけで、そんな無難なことをせず、敢えてイバラの道を選んだ選考委員の英断に拍手。
 こうなると、ただでさえ待ち遠しかった来月末発売予定の次作『粘膜兄弟』がますます早く読みたくなるのである(本来は今月発売予定だったんだよっ)。
 
banner_01.gif← amazonで「粘膜兄弟」と入れて検索すると『ギタリスト養成講座』という、どう考えても関係ない本が出てくるのはなぜ?
posted by omsoc at 04:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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